三重県のほぼ真ん中に位置する多気町に2021年オープンしたVISON。自然豊かで広大な敷地に、一つの村のように広がるリゾート施設で、「癒・食・知」を軸とした体験ができるのが魅力です。ショップやマルシェ、レストランはもちろん、ミュージアムに様々なスタイルのホテルなどが展開されています。
VISONの中核であり、「癒」というテーマを体感できるのが温浴施設「本草湯」。古来より薬草の生育地として「本草学」が盛んだった多気は、野呂元丈をはじめ、多くの本草学者を輩出しました。あらゆる植物や鉱物が人間にどう作用するかを研究し、長い年月をかけて作り上げられた学問「本草」。古くから暮らしの中で体を整えるため日常的に取り入れられてきた本草を、現代の暮らしに合わせて再考することで、新しい美と健康学の確立を目指しています。
本草湯では、本草の知見を生かした薬草湯を提供。四季に寄り添うさまざまな効能のお湯が用意されており、定番の湯、季節の湯、ミネラル系の湯…と三種の湯で身も心も癒すことができます。
ⒸMOHEIM ディレクター 竹内茂一郎 + 赤坂知也建築設計事務所
こちらの施設に採用されたのはプロダクトではなく、MOHEIMの「デザイン」。VISON全体の計画や意匠設計にあたった「赤坂知也建築設計事務所|ORGA-Lab」主宰の赤坂知也氏から、直々に施設の館内マップのデザインの依頼がありました。「本草湯での体験は、一連の絵巻物のようにイメージして設計しました。単なる館内マップではなく、これから始まる体験、つまり絵巻物の『目次』としての役割を果たすデザインにしてほしい」という赤坂氏の想いから、本草湯やその立地、ひいては本草のコンセプトを可視化し、ストーリー性をもたせる「コンセプトマップ」に仕上げました。
また、コンセプトマップだけではなく、本草湯敷地内のいたるところに見られるピクトグラムにも、MOHEIMのデザインが採用されました。本草湯全体で統一されたシンプルでスマートなイメージの演出。SIGNSはその一翼を担っています。
本草湯
三重県多気郡多気町ヴィソン 672-1 本草湯1
https://vison.jp/area/honzo/
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