MOHEIM's WEBSITE
そんなMOHEIMの想いから、サイト全体の色彩設計からレイアウト、ビジュアルひとつひとつまで厳しくクオリティにこだわりデザイン・実装されたMOHEIMのWEBサイト。
「新しいスタンダード」というMOHEIMのプロダクトと同じコンセプトで設計されたWEBサイトが完成するまでの道のりとAWWWARDSでの受賞について「baqemono.inc(株式会社バケモノ)」に聞きました。
より美しく、そして、より深く
MOHEIMのコンセプトを、美しいビジュアルとともに今までよりもさらに深く伝えることをテーマに、今春リニューアルしたWEBサイト。
WEBクリエイティブカンバニー「baqemono.inc(株式会社バケモノ)」が、画面設計、構成、ディレクションとデザインを手がけました。
このWEBサイトが、「WEBデザインの3大アワード」の1つとも言われる「AWWWARDS」にて、2022年4月18日の「Site of the Day.」を受賞しました。
MOHEIM STORY
—— MOHEIMのWEBサイトリニューアルを手がけていただき、ありがとうございました。まず「baqemono」という会社についてお伺いしたいのですが、そのユニークな社名に込められた想いを教えてください。
社名の由来としては「クライアントを “良い方向に化けさせる者” 」になりたいという思いがあります。ただ、それ以上に覚えやすく、少し変わった社名にしたかったという気持ちもあります。
また、自らもテクノロジーの進化や環境の変化に対して恐れず “化け続ける” 事を楽しみたいという意味もあります。
—— 「WEBのプロフェッショナルスタジオ」と称されていらっしゃいますが、実際にはどのようなお仕事を手掛けられていますか?
業務内容としてはWebやアプリなどデジタル領域のデザインを主に行っております。
主戦場であるWeb制作では、デザインやアニメーションなどの表現の質にこだわったクリエイティブを得意としており、「直感的に使いやすく、ユーザーの感情に響く」モノづくりを目指して制作を行っています。
—— そのような想いから、どういうところにこだわってお仕事をしていらっしゃいますか?
こだわりの部分や仕事を行う上で大切にしている想いとしては、まず第一にプロジェクトの担当者の方としっかりと膝を付き合わせ、議論を重ねながら「2人3脚で制作を進行させる」という事を大切にしています。
そして実制作の部分ではデータをもとに構築した理論と、経験から培ってきた知見・感性を取り入れた「目的に機能するクリエイティブ」を提供する事にこだわりを持っております。
—— まさにMOHEIMのサイト制作も「2人3脚」だったと感じています。デザイン制作時も、MOHEIMディレクターの竹内茂一郎をまじえ、お互いにアイデアを出し合い、議論しました。
お互いに議論を重ねていく上で、デザインの部分で大きく変更したのはサイト全体の「色彩設計」でした。
色彩設計に関しては当初こちらからデザイン案として提示したのは、モノクロのトーンで、彩度の低い画像を主に使用したものでした。
ただ、それではMOHEIMのプロダクトがカラー展開を多く行っている点や「製品を持つ人の生活になじむ」と言うブランドの特性が表現できていないとの意見を竹内ディレクターよりいただき、ブランドのイメージにあったデザインへと落とし込んでいきました。
—— 「シンプルでミニマムなのはもちろん、細部まで整った美しくモダンなサイトにしたい」というリクエストを受けて、どのように思われましたか?
まずいただいたオーダーに対して我々が理解を深めるためのプロセスが必要なのですが、こちらに関しては竹内ディレクターとは畑は違えど、同じデザイナー同士だったので、複数のリファレンスを互いに持ち寄ることで、すんなりと意思疎通が図れたと考えております。
ただし実制作に入ってからは、「ただシンプルで美しいだけ」では「MOHEIMのさりげなさと存在感が同居した魅力」を表わすことができず、サイトを見た人の印象に残るような「引っ掛かり」を表現するのに苦労した覚えがあります。
—— 実際に作業を進めていく中で、こだわったところはどういった点でしたか? また困難だったこと、ハードルとなったことはありましたか?
こだわりの部分は、前述した「引っ掛かり」を表現するため、かなりの試行錯誤を繰り返しました。
試行していく中でMOHEIMのコンセプトである「新しいスタンダードを創造する」という考えをヒントに、「他の競合サイトには類を見ないサイトレイアウトを採用しつつも、不思議と整った印象のデザインを制作する」という方針が浮かび上がり、トライアンドエラーを繰り返しながらそのバランス調整を進めていきました。
—— リニューアルを進めるなかで「みんなが使いやすいものは作らない」という想いもあったと聞きましたが、このこだわりについてぜひ詳しく聞かせてください。
もともとリニューアルの目的として「ユーザービリティーの向上」が挙げられていたのですが、ユーザービリティーの向上だけにフォーカスをしすぎると良いゴールには繋がらないので、その様にお伝えさせていただきました。
ユーザビリティー(使いやすさ)は服に例えると分かりやすいのですが、機能を求めすぎると、トレードオフとしてデザイン性や独自性が落ちてきます。
キャンプやサッカーを行う様な格好でフォーマルなシーンに出向かないのと同様に、サイトやプロダクトのターゲットである「感度の高い方」に向けて情報を発信する際には「みんなが使いやすい≒見慣れたサイトデザイン」では響きづらくなってきます。
なので、ブランドのアイデンティティに沿った独自性のあるデザインを作成する際には「ユーザービリティーの向上をサイトリニューアルの一番の目的」にはしない方が良い事を提案させていただきました。
—— ほかにも、具体的に「こんなところにこだわった」という一例を教えていただけますか?
MOHEIMのWebサイトのなかには、実は「細かな部分」にこだわりポイントが多々あります。例えば、トップぺージにアクセスすると右下に「ニュースレターの登録はこちらから」というBOXが現れます。パソコンでサイトを閲覧時にここのメールアイコンにマウスを重ねると、アイコンが紙飛行機に変わったり、ページ最下部のスマートフォン画像の画面がスクロールに合わせ動いたりします。「そこにこだわってどうするの?」と思われそうなところかもしれませんが、細かな部分にこだわる事が全体の品質の向上に繋がるのは、サイトもプロダクトも同じことだと考えております。
こちらはデザインをディテールまでとことん考え抜く竹内ディレクターの姿勢にも通じる部分があると思います。
—— このようにこだわりをもって制作していただいたMOHEIMのwebサイトがAWWWARDS* の「Site of the Day.」を受賞しました。それを受けて、どう感じられましたか?
WEB クリエイターとしてのキャリアをスタートさせた際から目標としていた賞なので素直に嬉しく思いました。また、受賞を通じサイト制作時に我々からの様々な要望に応えていただいたり、信頼して大枠をまかせていただいた皆様の想いに対して、MOHEIMの認知を広げるというお返しができたことが良かったと感じました。
「AWWWARDS」は世界中の著名なデザイナーやアートディレクターが、毎日送られてくるWEBサイトを採点し、最も優れたWEBサイトを表彰するギャラリーサイト・団体。
世界最高峰のWEBデザイナー、開発者、制作会社の努力と才能を評価するアワードであり、「WEBデザインの3大アワード」の1つとも言われていて、クリエイティブなデザイナーのなかでは、AWWWARDSに掲載されることを目標にしている人もおり、インタラクティブで新進気鋭のものが集まっている。