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rareraw x MOHEIM - SWING BIN special collaboration model - 後編

2024年、MOHEIMが10周年を迎える節目の年、韓国のデザインブランド『rareraw』とコラボレーションをスタートさせ、これまでにない特別なモデルのSWING BINが誕生しました。

プロジェクトの経緯や開発における苦労まで、MOHEIMディレクターの竹内茂一郎とrarerawの担当者が語ります。
(後編)
rareraw x MOHEIM - SWING BIN special collaboration model - 後編

MOHEIMの最もアイコニックなアイテムである『SWING BIN』
「世界でいちばん美しいゴミ箱」とも評され、MOHEIMブランドの原点ともいえます。

2024年、MOHEIMが10周年を迎える節目の年、韓国のデザインブランド『rareraw』とコラボレーションをスタートさせ、これまでにない特別なモデルのSWING BINが誕生しました。

プロジェクトの経緯や開発における苦労まで、MOHEIMディレクターの竹内茂一郎とrarerawの担当者が語ります。

MOHEIM STORY

rareraw x MOHEIM – SWING BIN special collaboration model – 前編」より

—— コラボレーションモデルのSWING BINについて、当初はどのように考えていましたか?

rareraw
最初のコラボレーションモデルについては、CMF(色、素材、仕上げ)を変えるというアプローチでした。目標としては、rarerawの主要素材である鉄を使ってSWING BINを製造し、粉体塗装で仕上げることだったんです。しかし、コラボレーション・モデルの開発には、別のアプローチが必要でした。最終的に、製品は押し出し成形を採用することになり、、アルマイト仕上げで完成させました。rareraw MOHEIM SWING BIN image rareraw MOHEIM SWING BIN image

—— コラボレーションモデル開発のゴールは?

rareraw
コラボレーションモデルの最終目標は、デザイン・オブジェのように感じられる製品を開発すること。シンプルさの中に見出される美しさを実現するためには、加工や製造工程を最小限に抑えることも必要でした。押出成形は、これらすべての要件を満たす理想的な方法だったんです。この方法によって、フタのストッパーに追加加工を加える必要性が減り、見た目にシンプルなデザインと隠れた機能的要素によって製品の価値を高められたと思います。

—— 開発で苦労したことを教えてください。

rareraw
本体の円形形状は、SWING BINの蓋の開閉にとって最も重要な要素でした。製造する方法はさまざまありましたが、完璧な円形に仕上げるのはたいへん困難でしたね。

複数の製造技術をテストした結果、押出成形が最適なソリューションであることが分かりました。

竹内
SWINGBINを金属で作ることは「精度」との戦いでした。なぜなら本体が「正円」である必要があるし、「シームレス」な加工をする必要があるからです。

—— 実際に納得のいくSWING BINができるまではかなりの時間を要したのですね。

竹内
SWING BINのミニマルな佇まいを実現させるため、rarerawの開発チームはあらゆる製造方法を試してくれました。金属をロール状に / 正確な縁ではない / 蓋と本体に隙間ができる

最初に金属板をロール状に巻いたものに様々な加工を試しましたが、正確な円は実現できませんでした。

次に、より正確な円柱を求めて、押し出し加工で作られたアルミパイプを使用することにしました。
しかし、実際に切断加工してみると、断面に余計な角度がついてしまい、フタと本体の間にすき間ができてしまいました…。

このように、何度もさまざまな方法を試してくれたrarerawの開発チームの力と想いにはとても感謝しています。

—— ほかにも、ディテールで特に注意した部分はありましたか?

rareraw
オリジナルのSWING BINには本体内部に、開いたフタが元の位置に戻るためのストッパーがあるのですが、そのストッパーを実装するためのさまざまなアプローチを検討しました。なぜなら、SWING BINのデザインとしての佇まいを大きく左右するものだからです。SWING BINのコンセプトを維持するためには、ストッパーの実装が最も重要で、その完成度を高めることに最も力を注ぎました。

竹内
このような方法で製造することは、私には思いつかない発想で、報告を受けたときにたいへん驚きました。ここまで多くのサンプルを、それぞれ違った製造方法で作り、さまざまな角度から検討してくれたこと、ひいては、SWING BINのコンセプトを守り抜いてくれたことを、本当に嬉しく思います。

rareraw MOHEIM SWING BIN Lid image

—— コラボレーションモデルのSWING BINが2025年3月末より韓国で発売となりました。ユーザーの反応はいかがですか?

rareraw
10 COLORSのイベント以来、多くの注目を集めているSWING BINには入荷に関する問い合わせが相次いでいます。

発売と同時に、お待ちいただいていたお客様からすぐにご注文をいただきました。注目度の高まりとともに、たくさんの注文がくることを予想しています。

rareraw MOHEIM SWING BIN image rareraw MOHEIM SWING BIN image rareraw MOHEIM SWING BIN image

—— rarerawの今後、またMOHEIMとのコラボレーションの可能性について教えてください。

rareraw
私たちは現在、コラボレーションモデルのSWING BINを含む10 COLORSの製品やその他の商品をより多くの方々にお届けするため、海外の販売代理店を募集しています。グローバルな市場での販売拡大は、今年の重要な目標のひとつです。

これからもMOHEIMのよきパートナーとして、さまざまなプロジェクトに取り組んでいきたいと思っています。

 


ABOUT rareraw

reraraw logo

rarerawは、「rare(希少な)」と「raw(本質)」を組み合わせた名前で、原料のエッセンス(本質)だけを引き出し、特別な結果(製品)を創り出すという意味です。

rarerawは、好奇心をそそるようなディテールで私たちのライフスタイルに小さな変化を生み出します。

製造過程における持続可能性を考え、デザイナーやメーカーとの様々なコラボレーションを通してユニークな製品を世に送り出しています。