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STOOL

少し大き目の印象を受けるフラットな天板に、すっと伸びる3本の脚。さらに特徴的なのは、下段に設けられたトレイ。
シンプルで潔いデザインながら、どこかオブジェのような趣も醸し出すSTOOLは下段のトレイに収納機能を持たせ、軽量化を図ることで、多用途性を実現しました。
デザイナー・芦沢啓治氏へのインタビューで、デザインや構造のポイントやこだわりについて聞きました。
STOOL

 

収納機能を持ち合わせた、シンプルで美しい佇まい。

どんな場所にもやさしく調和するデザインのSTOOL。下段にトレイを設けることで、収納機能をプラスしました。

腰掛けるために使うのはもちろん、サイドテーブルとしても使えます。エントランスで、リビングで、ベッドルームで…。

使い勝手のよさを活かして、様々な場所でフレキシブルに活躍するスツールです。

 


PRODUCT STORY Vol.8

STOOL white lifestyle

—— TROLLEYに続いて、MOHEIMとの2度目のコラボレーションとなりました。今回のデザインオファーを受けて、どう思われましたか?

スツールというアイテムのデザインの依頼を受けて、MOHEIMらしいアイテムだな、と感じました。インテリアの名脇役…というか、都心の小さな住空間にフィットするアイテムを作らなければいけないな…と思いました。

—— そのように感じてくださってたんですね。それではSTOOLのデザインのポイントを教えてください。

今回、スツールとして使えるのはもちろん、軽量にしてさまざまなところに持ち運びを可能にすることを第一に考えました。エントランスやリビングに置いてもらうのはもちろん、ベッドサイドでサイドテーブルとして使ってもらうなど、思い思いの場所に置いて使ってもらえるデザインにしました。

—— 軽量で持ち運びができることがポイントということですが、その理由をもう少し詳しく教えていただけますか?

スツールは椅子やテーブルと違って、軽やかさが大切だと思っています。実際に使わないときに、部屋の脇によけておいたり、座ること以外で使われたりすることも多いですから。当然ながら、移動させることも多々あります。また、移動させなくても軽やかさが空間にもたらす影響というか、そのスツールの自由度を感じさせられることも大事かなと考えています。

—— ちなみに、スツールでありながら、下段にトレイがある構造にした理由についてもお伺いしたいです。

さまざまなところに置いてもらうことを想定したとき、ちょっとした小物などを座面に普段置いてもらうことも考えています。ただ、スツールに座ることもあるわけですから、その場合、座面の上にあるものをすぐに別のところに置いておけるようなトレイがあればいいな…と思ってこのようなデザインにしました。

STOOL black life style

—— トレイを下段に設けるアイデアは、初めから構想として思いついていたのでしょうか?

そうですね。スツールとして「座る」という機能以外に、何かを付加したいとは思っていました。単なる「棚」的なものを設けるというよりは、トレイにして大事なものも置ける場所にすることで、リビングにおいても、エントランスにおいても、整理された空間を演出できると思っています。

3本脚にすることで、下のトレイへのアクセスを良くすることを考えました。さらに、3本脚構造から、このスツールに彫刻的な雰囲気を出すことにもなりました。

—— ほかにも、デザイン面でこだわったこと、特徴的なポイントなどを芦沢さんの視点から教えてください。

スツールであり、収納でもあり、ディスプレイラックでもあり…といった、少し曖昧な機能を持つスツールですが、どちらかの機能に重点を置かれるにしても、空間の中での佇まいについては考えました。

上の天板と下段のトレイが同じようなかたちで、木が周りを囲っているようなフレーム的構造になっています。小さな部分ではありますが、素敵なディテールに仕上がったところが気に入っています。

スツール自体のデザインとは別の話になりますが、輸送コスト削減や在庫管理面にも配慮し、TROLLEYと同じく、梱包がコンパクトなノックダウン仕様(組立式)になっていることも1つのポイントです。

しっかりした機能、見た目の良さと置きやすさ、価格設定においてもバランスが取れたアイテムになったのではないでしょうか。

STOOL inside the box

—— STOOLの使い方の提案をお願いします。

エントランス、廊下、リビング、ベッドルーム、バスルーム…と、このスツールを置ける場所はおうちの中にたくさんあると思います。そして、そんな多くの選択肢があるなかでも、「どこに置いてもいいな」と思えるものをデザインしたつもりです。

スツールとしてリビングやベッドサイドで、靴を履くときに腰かけるのはもちろん、靴ベラや鍵を置いておく収納としてエントランスで…使う人の工夫次第でさまざまな使い方ができますよね。ほかにも、お気に入りのアイテムやオブジェを置いて、ディスプレイラックとして使う方法もあると思います。いろいろなシーンで使ってもらえるのを楽しみにしています。

—— 最後に、MOHEIMに期待することをお聞かせください。

MOHEIMには、コンパクトながらも豊かに暮らす…そんな暮らしのアイテムを提案し続けてほしいと思っています。