minä perhonen × MOHEIM - 前編
minä perhonenのテキスタイルデザインがMOHEIMのアイテムを彩る
デザイナー・皆川 明氏が立ち上げた「minä perhonen」はテキスタイルやファッションだけでなく、インテリアなど暮らしに寄り添う様々なアイテムを送り出すブランド。SWING BIN “choucho”がMOHEIMと初のコラボレーションアイテムでした。
MOHEIM STORY
竹内
MOHEIMにお声がけをいただいたのは三重県のVISONにある「旅籠ヴィソン minä perhonen room by vison direction」の客室にSWING BINを導入したいというお話でした。MOHEIMを知ったきっかけについて教えていただけますか?
田中
初めてSWING BINを見たのは、青山の「Spiral Market」でした。いろんな店舗をオープンするときにスタイリングするアイテムのなかで、いつも一番最後まで悩むのがゴミ箱なんです。いろいろなお店で探すのですが、なかなか良いものに出会えず…。
でも、SWING BINを見たときにピンときました。すごくシンプルな機構なのに、シェイプも美しく、中のゴミも見えない。さらに内側にゴミ袋がちゃんと収められるPETシートも入っている。これはぜひ使ってみたいと思い、自宅用に購入しました。
竹内
まずはご自宅で使っていただいたとのこと、ありがとうございます。「旅籠ヴィソン」の客室にSWING BINを選んでいただいた決め手は、ほかにもありましたか?
田中
部屋の内装の色調を考えたときに、MOHEIMのアイテムはSWING BINに限らず、STONEWAREのMUGなどすべてがminä perhonenの部屋に合う色合いだなと感じたことも大きかったです。あらためて今見ても、ここに並んでるminä perhonenの洋服などにも、SWING BINもLINDEN BOXもしっくりきますよね(笑)。
竹内
そのようにおっしゃっていただいて大変嬉しく思います。私自身、学生時代…つまり20数年前、 minä perhonen という名前になる前になりますが、minä の存在を知ってすごく衝撃を受けました。以来ずっとファンです。ですので、自身のデザインにも影響している部分もあると思いますし、MOHEIMのアイテムにも表れているかもしれません。
田中
かなり以前から注目してくださっていたのですね。
photograph: Comuro Nonoka
竹内
当初「旅籠ヴィソン」の客室に導入を検討されていたのは、通常モデルのSWING BINでしたが、私の方からminä perhonen特別モデルを…と勝手ながら提案させていただきました。
田中
コラボレーションを考えるとき、すでにデザインが完成されている他ブランドのアイテムに私たちのデザインをのせるだけで「コラボ」と言っていいのか…という感覚にとらわれることもあります。ただ、MOHEIMの方々と話をするとminä perhonenと親和性や共通するところがあることが分かりましたし、なによりSWING BINのフタが開閉する動きが、ひらひらとチョウチョの羽のようだと感じていたので、そこに “choucho” があしらわれることはすごく嬉しいなと思いました。
ゴミ箱ってちょっとネガティブなアイテムのように考えられがちですけれど、それがきれいな佇まいをもって部屋にあると、一つのオブジェのようにとらえられていいですよね。かつ、そこに私たちがデザインしたモチーフがある、ということは、すごく自然な流れとして受け入れられました。
竹内
ちなみに、田中さんがご自宅で使用されているSWING BINはどのタイプですか?
田中
白のSサイズですね。使っているうちにMサイズもほしいな…と思っていたら、コラボレーションのご提案をいただきました。でも、まだこの “choucho” モデルは、私も含めてスタッフも手に入れられていないんですよ。人気で供給が追いつかなくて…。
竹内
そうなんですね…。まだ手に入れられないというのは心苦しいですが、人気があるということで嬉しいです。ちなみにコラボレーションモデルは期待通りでしたでしょうか?
田中
もちろん、想像通りです! ちなみに、このSWING BINのフタの “choucho” たちですが、一方には3匹、もう一方には2匹とデザインが違っています。これは表・裏と決めるのではなく、気分によって変えられるといいな、と思っていたからです。あとフタを外すときに裏側にいる “choucho” が見えるのも嬉しいです。お掃除をするときにフタは必ず外しますからね。そこはあえて「おかあさん」目線で考えました。
竹内
そして、2022年にはカラーバリエーションにグリーンが追加され、2023年にはSサイズもリリースしていただきました。
田中
サイズについてはそもそも両方ほしかったんです。カラーバリエーションについても落ち着いた色味の部屋に合う色味も増やしたいという想いもありました。お客様が使われるシーンを想像して、展開するモデルを増やしていきました。
「minä perhonen × MOHEIM – 後編」へつづく
※ minä perhonenとMOHEIMのコラボレーションモデルはminä perhonenの一部店頭およびオンラインショップのみでの販売となります。MOHEIMでは販売しておりません。
About minä perhonen
デザイナーの皆川 明氏が立ち上げたブランド。1995年にファッションブランドとして始まった「minä」は、2003年「minä perhonen」に名前を変え、ファッションだけでなく、
インテリアなど、暮らしに寄り添う様々なものに活動を広げています。
ブランド名の「minä」は「私」、「perhonen」は「ちょうちょ」を意味します。デザイナーがフィンランドを旅する中で、そのライフスタイルやカルチャーに共感し、フィンランド語で名付けられました。
minä perhonenのものづくりの根幹にあるのは、オリジナルのテキスタイルを中心とした素材からのデザイン。テキスタイルはブランド設立以来ずっとインハウスのデザイナーによる手作業での図案作りをつづけています。
田中 景子(たなか・けいこ)
designer / CEO
2002年にテキスタイルデザイナーとして入社。手作業での制作による大胆な構図と繊細な表現の図案を発表し続けている。手がけたテキスタイルは、ニューヨークの Cooper Hewitt、Smithsonian Design Museum に収蔵されている。
様々な企画、コラボレーション、内装等にデザインを提供している他、国内外の各産地に赴き、それぞれの産地やメーカーの個性を生かしたものづくりを積極的に行う。デザイン活動を通じて、社会への貢献と個人の喜びを増やしていけるよう、minä perhonenの第二走者としてブランドの活動の場を広げている。
https://www.mina-perhonen.jp/
https://www.instagram.com/mina_perhonen.jp/