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STONEWARE ROUND

MOHEIMのラインナップのなかでも多くのファンから愛されている「STONEWARE」に新しいデザインとカラーバリエーションの「STONEWARE ROUND」シリーズがお目見え。
今までのSTONEWAREの直線的なデザインに対して、ROUNDシリーズはその名の通り、やわらかな丸いフォルムが特徴です。カラーバリエーションの豊富さにもこだわりつつ、あたたかみや深みを感じる色味をセレクトしました。
新しいコレクションの背景について、デザイナーの竹内茂一郎に聞きました。
STONEWARE ROUND

ころんと丸みを帯びた愛らしいフォルム。
マットで素朴な手触りと内側の艶感。
あたたかみのあるカラーリング。

ベトナムの職人が一つひとつ手作りするSTONEWARE ROUNDはコーヒーブレイクや日々の食卓をやさしく彩ります。


PRODUCT STORY Vol.13

—— STONEWAREに新しくROUNDシリーズを加えることになった理由を教えてください。

STONEWAREシリーズは私がすごく気に入っているコレクションなんです。MOHEIMのラインナップのなかでもファンが多いですし、たくさんの方が使ってくれています。Instagramでもフィードやストーリーズでみなさんポストしてくれているので、その人気は肌で感じています。

そんな既存のSTONEWAREのとは、違うテイストのラインを誕生させたいな…と思い始めたのが2022年の冬ぐらいだったでしょうか。

これまでのSTONEWAREは直線的なデザインが特徴でしたが、新しいシリーズは「丸」や「曲線」を取り入れたいと思ったんです。円という普遍的な形状を単純に半分にしたような、シンプルな半円形をROUNDのベースにしたいと思いました。STONEWAREの直線的なフォルムとは対極ともいえる柔らかなデザインですが、直線も、曲線や円形も、どちらもプリミティブなかたちであることは共通しています。既存のコレクションとはまた違うプリミティブなデザインをうつわで表現したかったということがあります。

STONEWARE ROUND lined up stack

—— ROUNDシリーズの特徴、また、こだわった部分はどういったところでしょう?

先ほどもお伝えしましたが、まずはフォルムですね。プリミティブでありながら、丸みを帯びた形で手になじみやすいMUGとPLATEを作りたいということを、初めからコンセプトとして考えていました。

特にMUGはその形状にこだわりました。コーヒーやカフェオレをマグに入れて飲むとき、うつわを両手で持ってゆっくり楽しみながら飲む人もいると思うんです。ドリンクのあたたかさを手のひらで感じながら飲むと、味わいが引き立つように感じますよね。そんなシーンを想像しながら、両手で包みこむようにMUGを持ってもしっくりくるようなデザインを目指しました。

そして、ROUNDシリーズは既存のSTONEWAREよりも厚くしたんです。ぽってりとしたフォルムと、少し重みを感じられるようなデザインに仕上げるためです。また、適度な厚みを持たせ、保温性を高めることにも考慮しました。

STONEWARE ROUND MUG salmon pink size comparison

—— 既存のSTONEWAREとは、全く違う印象のフォルムですね。デザインしていて苦労したことはありましたか?

そうですね。既存のものとは違う世界観を表現したいということもありましたので。

かなり時間をかけて調整したのは、その微妙な曲線の調整です。シンプルでプリミティブなだけに、ちょっとした細部やディテールがバランスを左右するんです。ですので、取っ手の位置や曲線の塩梅にはかなりこだわって仕上げていきました。

実際にどう仕上げていったのかというと、3Dプリンタでモックアップを何個も作って検証しました。2Dの図面だけではわからない細かな部分…、例えば、実際の見た目や、触ったり手に持ったりしたときの感じを、モックアップで確かめていきます。特にMUGについては、1つのサイズにつき10個以上は作りました。やはり、3Dで作ると、2Dではわからない部分が明確に見えるんですよね。図面では検証しきれないところを、モックアップで実際に埋めていく、という感じです。

STONEWARE ROUND MUG S deep green M bordeaux L salmon pink

—— そもそも「丸みのある形のSTONEWAREがほしい」という声もあったと聞きました。

はい、おっしゃるとおりで、おつきあいのある複数のコーヒーショップの方々から「丸い形状のマグがほしいんですよね…」と言われたことがあります。特にカフェラテを得意とするお店からこの要望がありました。なぜかというと、スチームミルクを使うカフェラテはカップの形状でもそのおいしさや見た目が左右されるからなんだそうです。

カフェラテには、スチームミルクの「対流」が大切です。ROUNDのMUGは、丸みのある底がミルクの対流を促し、豊かな味わいを生み出します。従来の直線的なSTONEWAREでは実現できなかった、こだわりのラテを味わえるのが特徴です。

ROUNDのMUGは満水時でSサイズ約200ml、Mサイズ約270ml、Lサイズ約360ml…とカプチーノやブラックコーヒー、カフェラテからスープまで、さまざまなドリンクにぴったりの3サイズに仕上げました。

STONEWARE ROUND MUG lined up image

—— そして、目を引くのはROUNDのカラーバリエーションですね。

既存のSTONEWAREとは全く違うカラーバリエーション展開をやりたい、というのも初めから考えていました。豊富なカラーからお気に入りを選ぶことができることは今回のROUNDでも同じにしたくて、7色を取り揃えました。

いままでは turqoiseやblue、light blueといったブルー系のものが多かったのと、ピンクもクールなグレー味を帯びた色味です。ROUNDはより「ほっこり」するカラーを選びました。形状にリンクするようにとチョイスしたのは、暖色系のものや深い色味のカラーです。特にdeep greenやbordeauxなど、これまでになかった濃い色合いのものを加えたことで、より落ち着いたやさしさやあたたかさを感じてもらえればと思います。

STONEWARE ROUND MUG PLATE yellow

—— 特にyellowは新鮮に感じました。秋に色づくイチョウを思わせるカラーリングですね。

ROUNDのカラーバリエーションは、既存のものと同様に、どの色を合わせてもしっくりくる7色を選びました。このカラバリの中で、yellowはアクセントの差し色になります。全体的に落ち着いているコレクションにしたかったんですが、気分をふんわりと上げてくれるような明るい色もほしいな…と思って選んだカラーなんです。

黄色は暖色系のなかでも、特に見る人を元気にしてくれる色じゃないでしょうか。おっしゃるように色づいたイチョウというのは、このカラーにぴったりの表現ですね。黄色く色づいたイチョウを見ると、秋が深まるのを感じると同時に心が華やぐというか…、気分を幸せに高揚させてくれる色ですよね。ほかにも、春のミモザやタンポポをイメージさせる色でもあるのかなと思います。

STONEWARE ROUND MUG PLATE deep green and smokey mint use as a cup saucer STONEWARE ROUND MUG S salmon pink M yellow PLATE S deep green with plum

—— ROUNDは既存のSTONEWAREとは違って、外側も内側も釉薬仕上げだそうですが…

今回のカラーバリエーションを実現するために、これまでどおり色土で作るのではなく、外側・内側ともに釉薬仕上げにすることにしました。ただし外側はマットに、内側はグロッシーに…というこだわりはこれまでのSTONEWAREと変わらずそのままです。

触っていただいたら分かると思いますが、外側は色土仕上げとほぼ同じくらい…というか、よりマット感が感じられるテクスチャになっています。心地よさを感じる素朴な感触で、これまでのSTONEWAREファンの方にも気に入ってもらえる手触りになっています。

STONEWARE ROUND MUG S sand white PLATE S bordeaux with macaron STONEWARE ROUND MUG M deep green PLATE M smokey mint with sausage

—— ROUNDシリーズ、おすすめの使い方があれば教えてください。

先にも話しましたが、MUGのSサイズはカプチーノやブラックコーヒーを楽しむには最適だと思います。Mサイズは汎用性が高くて、コーヒーや紅茶、カフェラテなど、いろいろなシーンで使えますよね。Lサイズはスープにもおすすめですし、カフェオレをたっぷり飲みたい人には嬉しいサイズです。

PLATEのSサイズはちょっとしたスイーツをサーブするときに重宝しますし、MUGのソーサーとしてセットで使うのもいいですよ。Mサイズはほどよい大きさで、食事のシーンで活躍します。サラダやパスタなどのボリュームのある料理はもちろん、縁が高いのでカレーライスなどにも安心して使えると思います。

お気に入りのサイズ、お気に入りのカラーを選んで、ROUNDシリーズで毎日の食卓をカラフルに彩ってください。